痔核(脱肛)の手術~最後の診察
痔核の手術から半年経って、最後の診察を受けました。
再発もなく、傷口も綺麗に治癒しているとのことでした。
担当医が満面の笑みで、最後に「もうこれからは痔だったことも、手術のことも忘れて生きてください」とメッセージを下さって、何だか爽やかなお別れとなりました。
すっかり生活も通常に戻っていますが、痔本来の悩み(痛みなど)に加え、全く便秘や残便感がなくなりました。
大腸の中に便が止まる時間が長くなる(便秘)と、腸内細菌により毒素がより多く産生されたりやそれらの毒素の吸収が増える(*1)ことや、心血管イベントの発生を招いたり、高齢者の方のサルコペニアやフレイルのリスク因子(*2)と考えられています。
日頃、適度な水分摂取や、発酵食品を少しずつ摂ることを心がけること(*3)も大切です。
大腸運動がピークに達する起床時や食後に排便習慣をつけることや、慢性の便秘の症状の改善に運動やお腹のマッサージ(*4)も有効と考えられています。
痔は便通や排泄習慣次第で再発を繰り返すこともあるとか。
再発しないことように勉強と実践をしていきたいと思います。
【参考文献】
(1)菊池晃一他.【患者満足度の高い便秘診療】なぜ便秘は生命予後が悪いか 疫学とそのメカニズムに迫る 腎疾患における便秘治療の重要性. Medicina Vol57(9) 1429-1432: 2020
(2)中島淳他.【患者満足度の高い便秘診療】なぜ便秘は生命予後が悪いか 疫学とそのメカニズムに迫る なぜ便秘は治療しなければならないか. Medicina Vol57(9) 1416-1421: 2020
(3)新妻京子他.【患者満足度の高い便秘診療】便秘を治療する 便秘患者への食事指導はどうすべきか. Medicina. Vol57(9) 1459-1465: 2020
(4)水上健.【機能性消化管障害のUp to date】機能性便秘病態. 成人病と生活習慣病. Vol.48(2) 222-228: 2018